逆転の発想!
高齢者の資金で若年者に保険利用し資産圧縮!
〜被保険者を若年者とするメリット〜
Dr.イエローある統計によりますと、相続対策における暦年贈与の活用は、対策中である全家庭の、実に47%で実施されているそうです。
梶あれ?意外に多いんですねぇ。もっと少ないと思っていました。
Dr.イエローそうでしょう?贈与の有効活用がいかに認知されているかを伺える数字ですね。しかし、この暦年贈与に保険を絡める方法は皆さん認知されていない。非常に残念です。
梶おぉ!来ました!大きく生命保険の方へ、話題の舵を切りましたね?(笑)
Dr.イエロー強引でしたか!?(笑) 今回は暦年贈与と生命保険の絡め方にフォーカスしてお話いたします。
梶宜しくお願いします。
Dr.イエロー先ずは何のために贈与を行うのか。言わずもがな・・・?
梶節税目的ですよね。
Dr.イエローそう。具体的に節税とは・・・①被相続人の資産を圧縮したり、②相続人に資産を移動する、こんなことにより、相続税を軽減させることができるかと思います。それから、節税目的ではありませんが、③移動させた資産を納税原資にすることも目的のひとつと言えるでしょう。
梶納税準備も立派な相続対策ですからね。
Dr.イエローでは、例えば、70歳の祖父からの贈与プランを検討してみましょうか。設定条件は長男45歳、長男の子、つまり祖父から見た孫が20歳、年間110万円の贈与を10年間行うものとします。
梶はい。直系3代を例に、お爺ちゃんから贈与を行なうんですね?
Dr.イエローあ、少し話題はそれますが、対策期間を設定する際、「平均余命」を参考にすることをオススメします。
梶生命保険ではよく使いますよね?平均寿命とは、また違うものですよね?
Dr.イエローそうですね。では、ご説明しましょう。直近のデータでは、日本人男性における平均寿命は79歳でした。・・・と、いうことは70歳の祖父が対策を打てる期間はあと9年しかないのでしょうか。
梶引き算すると、そうなりますよね?
Dr.イエローいえいえ、「平均余命」という考え方もあります。現年齢での余命を統計調査した結果です。こちらを見ると現在70歳の男性の生存期間、つまり余命は14.17年となっております。統計上、84歳までお元気ということですね。
梶あ、なるほど。統計の調査の仕方の問題ですね?日本人男性全体の平均寿命は79歳だけれども、各年齢別に余命の平均をとると、70歳の方は84歳までご存命だった、と。
Dr.イエローそうなんです。平均余命を参考にすると、「あと9年しかない」という考えから、「14年間は対策期間がある」と、少し見方が変わりますね。
梶まだ生きれた訳じゃないですが、何だかトクした気分になりますよね。
Dr.イエロー今はネットで簡単に手に入りますので、一度ご覧になられてください。ゴメンなさい、話が逸れました。元に戻しましょう。
梶えーっと、保険を使った生前贈与の話でしたね。親子3代の話。
Dr.イエロー先ずは祖父から長男への贈与。10年間で1,100万円の資産を無税で移動できます。チャンチャン♫・・・何の差し障りもない至ってシンプルなプランですよね。
梶意外に、これさえも面倒がられる方がいらっしゃいますが。
Dr.イエローへぇ、そーなんですか(笑)。では、今度は祖父からお孫さんに贈与したケースを見てみましょう。お孫さんへの贈与した場合のメリットは、子(長男)へ贈与した場合に加えてどんなモノがありましたっけ?
梶そうですねぇ。生前贈与加算の適用がない、ということでしょうか。亡くなる前3年以内に、相続人宛てにされた贈与は、その財産を相続財産に加算し直しますので。相続人でない孫宛ての場合は、あげっ放しです。後で加算するようなことは、ありません。
Dr.イエローなるほど。また、早期に財産を次世代に移転させることで、子である長男の相続、孫の相続を考える上でも、色々な可能性をもってプランを考えることができると思います。でも、これだけじゃ勿体無い!生命保険を絡めるとさらなる効果を生むことができます!
梶随分とドラマチックな展開がお得意ですね・・・(笑)
Dr.イエローいえ、真面目に話しております!(笑)。祖父から孫が年間110万円の贈与を10年間受けます。この時、孫は「契約者:孫、被保険者:孫」で10年払の終身保険に加入します。
梶えーっと、お爺ちゃんからもらったお金で、自分に保険をかけるんですね?
Dr.イエローはい。子である長男が被相続人となる相続まで考えてみると・・・。長男45歳の平均余命は34.75年。79歳で相続を迎えることと仮定します。
梶う〜ん。話がドラマチック過ぎて、まだクライマックスが見えて来ません・・・。
Dr.イエロー思い出して下さいね。終身保険の特性として、「お金が貯まって増える」というものがありましたよね。これを活用すると、お孫さんが相続を迎えるであろう34年後の解約返戻金は約1500万円、支払った保険料の合計は1,100万円。30%以上の増加となり、これを納税原資とする道筋を作ってあげることもできます。
梶ふむふむ・・・。まだまだ、資金力のない孫にお爺ちゃんが贈与をし、孫が終身保険に入る。孫の年齢はまだ若いから、保険料が比較的安い。孫の親である長男の相続時点まで契約を続ければ、ほぼリスクなくお金は増えているでしょ?ってことですか。
Dr.イエローはぁ〜い。その通り。保険は投資ですから。余談ですが、利率の良い外貨建商品を選択すると、倍以上資産増加するものもありますので、商品は厳選すべきでしょうね。
梶なるほどねぇ。備えあれば憂いなし、まさにこの手の話題にピッタリの言葉ですね。
Dr.イエローもうひとつの効果は、「孫に贈与したお金を使わせないこと」が挙げられます。若い世代にお金が渡った時、一番の懸念事項は「パッパラパー」っとお金を使うことだそうです。
梶そりゃそーですよね。対策のためには、先に渡しておきたいし、かと言って、お金に鍵をかけておく訳にもいかないし。
Dr.イエローこれを保険に変えるだけで、少なくとも10年間はお金を使うことができません。鍵ではないですが「お金にフタをする」効果があります。お金を移動し、フタをした上で、お金を貯めて、増やして、納税原資とする。贈与に保険をからめることもご一考されてみてはいかがでしょうか。
梶なるほど。ここにクライマックスのお話しが潜んでいたんですね(笑)。この場合、はじめから保険料総額をお爺ちゃんから孫へ贈与することが約束されていると認められてしまうと、多額の贈与税がかかる可能性がありますので、是非、税理士へ形式的な話、要件的な話は確認して欲しいと思います。